永遠の時が流れた。
「す・・・?」
耐えきれずにぽっぽは言葉のその先をせがんだ。

「すまそ。」
純一郎は呟いた。

純一郎は迷っていた。
ぽっぽの一途な気持ちを受け入れることはできない、
と思っていた。
自分には幾つかの過去があり、その一つ一つが、いまだに純一郎を
悲しみの淵に繋ぎとめていた。

が、一方で、この胸の疼きは何なのだ?

その時、純一郎の携帯電話が鳴った。
着メロは勿論、フォーエバーラブだった。

純一郎が電話にでようとしたその時、
ぽっぽは、突然純一郎の手から携帯電話を奪い取った。
電話をしっかりと握りしめたまま、海に向かって走った。
まとわりつく砂に足を取られながら、無我夢中で走った。
純一郎が驚きの表情のまま、後を追ってくる。
ぽっぽがよろめき、砂の上に倒れた。
その上に重なるようにして純一郎も倒れた。
二人は激しく肩で息をしていた。

ぽっぽは大声で叫びたかった。

貴方の痛みを、・・・知っている!
貴方の孤独を、・・・知っている!
貴方が泣いているのを・・・このボクは見たんだ、と。

だが、言葉に出せなかった想いは、涙へと形を変え、
はらはらと目尻を伝い、砂の中に吸い込まれていったのだった。


管は、ウィスキーの入ったグラスを、壁に投げつけた。
グラスは砕け散った。
まるで管をあざ笑うかのように、その破片は指に刺さった。
管は呻いた。

何故なんだ。
何故、ぽっぽなんだ?
何故、俺じゃないんだ?
純ちゃん・・・・

「これ、後で読んでください。」党首討論の後、菅は純一郎に
近づいて、何気なく一枚の紙を渡した。
「えっ?何?」と言いながら受け取り何気にその紙をポケットに入れる純一郎。
部屋に帰ってその紙を読み驚いた。「今夜9時、Pホテルの204号室で
待ってます。菅より」
これはもしや・・・・・・連立の誘いか?と考えてしまう鈍い純一郎。

管は徹底的に攻めの姿勢だった。
ぽっぽにだけは負けたくなかった。

菅はホテルの部屋でいらついていた。(いつも以上に)
「あの人が来ない・・・・やはり俺は鳩に負けたのか?
あの軟弱ボンボンの鳩に負けるなんて・・・・市民運動でたたき上げた
俺のプライドが許さない!」
飲んでいたウイスキーのグラスを壁に再び投げつける菅であった。

日に日に美しくなっていくぽっぽに管は嫉妬していた。
「ピンクのシャツがよく似合ってるよ。恋してるのかい?」
管は平静を装って声をかけた。
頬を赤らめうつむくぽっぽ。
管の心で黒い炎が揺らめいた。めちゃくちゃにしてやりたい。

一方、純一郎は公邸でX-JAPANのアルバムを聴いていた。
Crucify my love
If my love is blind〜

いつも以上に、声が寂しげに聞こえる。
何故だろう。

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