マキコは寝室で、顔にパックを塗っていた。
「あの方が外遊に行かれて、 今日で3日目・・。あぁ、会えない日々がこんなにつらいなんて。
私が中国、 アメリカへ行っている間もあの方はやはりつらい夜をすごしていらしたの かしら。」
マキコの脳裏には、青いシャツを若々しく着こなした彼の姿が 浮かんでいた。
傍らには既に高いびきの夫が・・・。
「ちぇっ。」
あの方が戻られたら、真っ先に、誰よりも先に握手をしてもらおう。
そう心に決めたマキコであった。

同じ頃、ティカゲは寝室で、その厚化粧をコールドクリームで落としていた。
「会えなくなって初めて気づく、あの方への想い・・・。」
傍らから聞こえる夫の歯ぎしり・・・。
あの方が戻られたら、誰よりも先に、私が一番に握手をしてもらおう。
そう心に決めたティカゲであった。

真紀子は不愉快だった。
一昨日のテレビで、石原慎太郎が自分を侮辱することを言ったのは、
もう耳に入っている。
「何が劣性遺伝よ! 自分だって弟を利用してのし上がってきたくせに」
一人呟く。
本当はマスコミにも言ってやりたいが、何しろ自分が一言言うと
大騒ぎになってしまう。
純一郎がいないときに騒ぎが起きれば、今度こそ首が飛びかねない。
口うるさいムネヲとも取りあえず和解したというのに。
「何が劣性遺伝よ!」
もう一度、真紀子は呟いた。

「・・・わかった。総理によろしく。」
電話を切ると福田はため息をついた。
安部からの定時連絡だった。
首相と官房長官がともに日本を離れることはできない。わかっていることだ。
だが・・・・・
福田は大きく頭をふった。
・・なにを考えているんだ私は・・純ちゃんが私を裏切るわけないじゃないか。
ずっと一緒だったんだ・・これからも・・・
福田の脳裏に過去の日々が浮かんだ。

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