「こんこん・・」機内のベッドで横たわる純一郎は深い眠りにつきながらも
時おり咳こんでいる。
「お疲れなんだな、総理・・・」
安倍晋三は優しい瞳で純一郎の方を見た。
横たわった純一郎の背中と銀髪が見える。
突然熱い思いが胸をついた。
「総理・・・・」
晋三はそっと純一郎に近づくと、ずれていた毛布をそっとなおした。
銀髪にむかって右手が伸びる・・・・・触りたい・・・・・
「いや、だめだ」ぎりぎりの所で理性がもどった晋三であった。

ぽっぽは、民主党本部から暗くなった空を見上げた。
今日はもう何度、そうやって空を見上げたことだろう……あの人を乗せた飛行機は、
とうに飛び立って行ったというのに。
国会は今日、会期を終えて閉会した。あいさつに来た純一郎の
「選挙が終わったら一緒にやるかもしれないね」
という一言で、ぽっぽの頭は一瞬にして混乱してしまった。
(一緒にやるって……それって……)
今も、純一郎のその言葉が、ぽっぽの頭の中をぐるぐると回っている。
最近の純一郎は言動が不安定だ……。
昨日の党首会談の後、いきなり抱き寄せられて驚いたけれど、その後急に黙ってしまうし。
(ぼくが何かいけないことを言ったのかな?)
(いや……初外交の前で緊張してたのかもしれない)
ぽっぽは再び、純一郎が飛び立っていった空の彼方を見上げた。

その頃、機上の人となった純一郎は、胸のポケットからぽっぽ人形のストラップを取り出して眺めていた。
(ぽっぽのやつ、驚いたろうな……)
「選挙が終わったら一緒にやるかもしれないね」
そう言った時のぽっぽは、まさに鳩に豆鉄砲状態。頭の中が真っ白になったのが手に取るようにわかった。
横で旗が「物騒だぞ」とか言っていたが、それも聞こえていたかどうか。
そういえば官が「首だけちぎれて……」とか言っていたな。
(民主党の首だけちぎって奪って行ってもいいんだぞ)
ぽっぽの人形を眺めながら、思い出し笑いをする純一郎。
(だが悪いのはきみの方だよ、ぽっぽ……誰にたきつけられたのか知らんが、謀略などに
荷担するからだ。きみはそんなことのできる人間じゃない)
純一郎はため息をつき、ストラップをしまうと、飲み物を持って来るよう頼んだ。
「何にいたしましょう」
「ハト麦茶ある?」

キャンプデービット。
首都ワシントンに隣接するメリーランド州カトクティン山中にある米大統領の別荘。
別荘。地図には載っておらず、一般の人は近寄ることもできない。
ゴルフカートのハンドルを握りながら、ジョージ・ウォーカー・ブッシュは、
助手席に座っている、青いシャツを着た華奢な男を盗み見た。
「ジュンイチロー、ステキダ・・・・」
「コノママヤブノナカニツレコンデオシタオシテシマイタイホドダ・・・」
ジョージは左手でハンドルを握ったまま、右手をそっと純一郎の太股に置いた。
が、純一郎はまったく気づかず、
「あっ!あれは何?ウサギかなー!」と叫んだ。
純一郎は少年の心を失っていない男だった。
「オー、ウサギ?ドコデスカー?」
純一郎に体を寄せてウサギを探すふりをしながら、
ジョージは純一郎の頬に自分の頬を押しつけた。

カートから降りた純一郎に晋三が駆けよった。
「総理!・・・・大丈夫でしたか?ご無事で?ああーっ、よかったぁー!!!」
晋三はおもわず純一郎を抱きしめた。
「?」
純一郎には、晋三の言葉の意味がわからなかったが、間近で晋三の顔を見て
再び思った。
(やっぱ、晋三って俺のタイプだな・・・)

テレビの前のぽっぽは、今に始まったものではない不条理に苛まれていた。
異国の首脳同士であればあれほどの親密さを表すことができるのに、
同じ国の党首同士である以上は、連立を組むか、党を離れたり壊したりしない限り、
「信頼関係」という言葉ひとつ、口にすることは許されないのだ・・・
こんなことがあっていいのか・・・・・・

B大統領(仮名)とK首相(仮名)はキャッチボールを続けていた。
「おっ、いいボールだなっ」
Kは両手でしっかりボールを受け止め、彼に向かって放り投げる。
きれいな放物線を描き、ボールは彼の胸に吸い込まれた。
「オー!ワンダフル!!」
ボールを投げては受け止める、単純な運動が二人を急速に親密にしたようだった。
だんだんとお互いの距離が短くなっていき、ボールを投げる必要もないほど近くに彼らはいた。
おもしろがって、なおさら一生懸命に構えてみせる。
「あはは…」
J一郎(仮名)は笑った。
「知らなかったなあ、こんな楽しい人だったなんて」
Bが投げたボールを取ろうとし、J一郎はよろけた。
「うわっ」
「Jイチロウ!」
転ぶ、と思った瞬間。
腕が伸ばされ、抱きとめられた。
「ああ、驚いた。もうトシだな〜」
言いながら自分達のきわどい体勢に気付き、J一郎は少し困った顔をした。
「助かりました、ありがとう」
腕から抜け出ようとするJ一郎をG・Bはぎゅーっと抱き締めた。
「君はすばらしい。私は…君に夢中だよ」
彼の声が驚くほど近くで聞こえた。
「両国のフレンドシップはいつまでも変わらない。そんなふうに、公的立場を離れた時の我々もパートナーになれないだろうか」
Kを腕に閉じ込めたままBは言った。
各国の首脳たちと個人的な親交を深めることも、今回の外交の目的であった。
彼の申し出は渡りに船である。
「喜んで!」
「本当かい、Jイチロウ」
「もちろん。私達はよい友人になれるでしょう」
と、彼はあの熱い真剣な口調で答えた。
Gはちょっと眉を曇らせる。
「そういう意味とは違うんだが」
「は?違う?」
英語だから聞き間違えたかな、とJ一郎は思った。
耳に口を寄せ、Gはささやいた。
「I need you…」
「ほんとかよ」
小泉は思わず日本語でつぶやいた。
どおりでさっきから腰に手が回っているはずだ。
「とても嬉しいのですが、お断りします」
「なぜだい」
「私はこう見えても人見知りで寂しがりやなんです。プライベートなパートナーは身近にいてくれないと、焦がれて死んでしまう」
「なるほど…」
Bは笑った。
「君は本当にエクストラオーディナリーだな」
と、もう一度きつく抱き締めた。
「確かに今の私には、日本にしげしげ通うこともできない。君を殺してしまわないよう、いさぎよく諦めよう。だが」
Bはぎゅーっと腰を抱き寄せる。
「もうちょっとこのままでいてくれ」
「く、苦しい」
満足げなBの腕の中でKはじたばたしていた。

Jイチロウがもがいていると向こうのほうからマスコミがやってくるのが見えた
「たすかった〜」ため息と共に小さな声でつぶやいた
二人は立ち上がり会見が始まる
米マスコミに「Jイチロウの印象は?」
と聞かれBジュニアはそっとjイチロウの首筋を撫で下ろし腰に手を回した
「彼はとってもユーモアが合ってキャッチボールしたのは初めてだ。できるならずっとしていたいかな?」
目線を落し熱くJイチロウ見る
気がつくとマスコミには見えないがBジュニアはJイチロウの尻を撫でまわしていた
Jイチロウはひきった笑顔を返し握手を求めた
握手を交わし互いに相手の身体に腕を回しアメリカ風の挨拶をした
「イギリスなんて行かないでアメリカに居てくれないか?Jイチロウ?」
Bジュニアは熱くJイチロウの耳元につぶやいた

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